未来の子供たちにサンゴを残すために
美しい海の象徴ともいえるサンゴ礁は、日本でも沖縄をはじめ南の海に幅広く分布しています。
サンゴ礁は地球の海全体の0.1から0.2%を占めています。
この数字は大きな数字とは言えませんが、海洋に住む生物にとっては無くてはならないものになっています。
さまざまな海洋生物が存在しますが、そのおよそ3分の1の種類がサンゴ礁に生息しているといわれています。
観光資源としても注目されるサンゴ礁ですが、海の生き物にとってはかけがえのない存在といえます。
このサンゴが減少しています。
サンゴは刺胞動物という動物です。
クラゲやイソギンチャク同じグループに属します。
褐虫藻という単細胞の藻類と共生していて、褐虫藻が光合成をすることで栄養を得ています。
この褐虫藻が海水温の上昇によってダメージを受けてしまいます。
最近の日本近海は夏に海水温が30度を超えることも珍しくなくなっています。
海水温が上がると褐虫藻が影響を受け、サンゴから褐虫藻がいなくなってしまいます。
褐虫藻がいなくなり骨格のみになったサンゴは白くなり、栄養も得られなくなり死滅します。
これがサンゴの白化という現象です。
日本の海も含め、世界のサンゴ礁の4分の1が絶滅の危機にあり、その数が急減がある地域にいたっては全体の6割以上というデータが世界資源研究所(WRI)より発表されました。
サンゴ礁の減少の原因は、海水温の上昇以外にも、酸性化によりサンゴの石灰化機能の低下なども挙げられます。
海は大気の二酸化炭素を吸収する役割を持つため、その量が多くなると海水も酸性化が進みます。
2100年までにサンゴ礁は壊滅的な状態になるという研究もあります。
二酸化炭素の排出を減らす工夫をするにど、より環境に配慮した社会活動が求められています。