食糧不足でも世界はつながっている

コロナ禍で世界的にも食糧の生産が落ちています。

アメリカなどの食肉工場では人手不足で生産量が落ちているため、海外からの輸入牛肉の価格が高騰しています。

国産牛肉と比較して、安価に購入できた輸入牛肉が国産のものと変わらない値段になっています。

豚肉に関しても2018年以降、世界最大の豚肉生産量を誇る中国でアフリカ豚熱が流行し、豚の飼育数は10年間で4.6億頭から3.4億頭に減少しました。

食糧危機に取り組む国連とEUなどの共同組織である「食料危機対策グローバルネットワーク」が発表したデータによると、2020年に少なくとも1億5,500万人が急性食料不安の状態にあるとしています。

この数字は前年から約2,000万人の増加で、深刻な食糧不足が進行していることを示しています。

また、これらの66%がアフガニスタン、シリアなど内戦状態が続いている10ヵ国に集中しているのですが、残りの4割弱は世界各国に広がっており、とくにコロナ禍での経済状況の悪化が暗い影を落としていると言えます。

ただ、飢餓状態に陥っている人口はコロナ前から増加し続けており、長いスパンで対応しなくてはならない課題といえます。

温暖化による気候変動もこうした状況に拍車をかけています。

豪雨や多雨、反対に少雨による水不足は穀物の生産に大きな影響を与えるため、穀物価格の高騰も常態化しつつあります。

小麦や大豆などの穀物はそのまま食用として使われることも多いですが、畜産に使われる穀物の量も多いです。

そのため牛や豚などのエサとなる穀物の価格も高騰し、結果的に牛肉や豚肉の価格の高騰にもつながっています。

日本でも小麦や大豆のほとんどを輸入に頼っています。

今後も世界的に加速すると思われる食糧不足を前にして、日本の農業のあり方についても議論が必要になってきています。

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