動物だけじゃない！侵略的外来水生植物が生活を脅かす

人間の地球規模の移動による生態系の変化はすさまじいです。

同じ島国であるニュージーランドに学ぶ・外来哺乳類根絶対策
https://www.sentakushi.com/contribution/newzealand200731.html

外来種の影響は動物だけではありません。

植物の外来種もその土地の生態系と古来からの日常に大きな影響を与えています。

中でも問題になっているのが、ナガエツルノゲイトウとオオバナミズキンバイです。

両者とも外来生物法にて特定外来生物に指定されていて、繁殖力が非常に強力です。

ナガエツルノゲイトウは茎や根の断片からでも栄養を取り入れて芽や根を発生させることができ、再生、増殖していきます。

琵琶湖などでもその圧倒的な繁殖力が問題になっています。

旧来の生物の生息環境を脅かすほどまスピードで繁殖し、水底へ日光が届かなくなり、卵や稚魚が死んでしまう事例も発生しています。

農業用水路の出口をふさいだり、をつまらせたり、漁船の航行を妨げるなどの問題も発生しています。

ちぎれた茎や根からも再生して増殖していくため、台風などで折れた個体がさらに遠くまで運ばれて、その場所でも増殖をしていきます。

ナガエツルノゲイトウとオオバナミズキンバイを駆除するには、刈り取るだけでなく、その破片も回収しないと、その部分から再び繁殖を始めてしまいます。

また、水辺だけでなく陸上でも繁殖するため、一定期間、地面などからブルーシートで遮断して、栄養を摂らせないようにする必要があります。

いったん、増殖してしまうと駆除するのは大変な重労働になります。

一方でこうした外来植物の繁殖を抑制する研究も進められています。
https://readyfor.jp/projects/2020nagae

ナガエツルノゲイトウとオオバナミズキンバイの繁殖を抑える実験と研究が科学的な見地から行われています。