無視できない砂漠化の進行
あたり一面の砂漠というと植物や生物にとっては過酷な環境というイメージがあります。
地球全体で見た場合、砂漠はドンドン増え続けています。
そのスピードも速く、1秒で1900平方メートルの速度で砂漠は増えています。
年間でいうと東京ドームおよそ128万個分です。
砂漠が増えるということは、その分、緑地が減るということです。
緑地には植物が生育し、光合成によって地球上の二酸化炭素を吸収してくれています。
つまり、砂漠化を食い止めて二酸化炭素を吸収してくれる緑地を増やすということは、地球温暖化の対策にもなっていくわけです。
砂漠化の原因は、気候的要因と人為的要因に分かれますが、人類の意思でコントロールできるのは人為的要因による砂漠化です。
砂漠化は、森林の伐採、過度な放牧や開拓により引き起こされます。
乾燥地では降水量が少なく、農業のために用水路を作って川や湖から水を引いてくるのですが、その水の中の塩分が蓄積し塩類集積という状態になると、植物が育たなくなってしまいます。
乾燥地帯に住む人々は貧困率が高く、食糧確保のために過度な農業や放牧を行った結果、砂漠が進行するというケースも多いです。
国連でも砂漠化を食い止めることを国際連合砂漠化対処条約が採択されました。
日本でも九州大学で砂漠化を防止して緑化する活動が行われています。
https://readyfor.jp/projects/Prevent-desertification2020
モンゴルにて節水型灌漑システム用いた栽培・緑化実験を行い、持続可能な砂漠化防止対策を研究しています。
地球温暖化の対策を議論する際には、
・二酸化炭素の排出量を減らす
・森林伐採を最小限にしていく
・植林などで緑地を増やす。
・砂漠化を食い止める
といった様々な方面からのアプローチが必要です。